https://mainichi.jp/articles/20201222/reu/00m/030/002000c
バイクにひかれた赤ちゃんゾウ、非番の救急隊員が救助 タイ
タイ東部のチャンタブリ県で20日、バイクにひかれた赤ちゃんゾウを、非番の救急隊員が救助したことが話題となっている。
この救急隊員は、26年の経験を持つマナ・スリベートさん。赤ちゃんゾウは群れで道路を横断している途中、バイクに追突された。
21日にソーシャルメディアに公開された動画では、呼び出しを受けたマナさんが、横たわった赤ちゃんゾウに心臓マッサージを施す様子が写っている。数メートル離れたところでは、マナさんの同僚らが負傷したバイクの運転手の救護に当たっていた。
バイクの運転手もゾウも回復しつつあり、重傷ではなかったという。
マナさんは電話でロイターに対し、「反射的に救命行動に出たが、母ゾウや仲間のゾウが赤ちゃんを呼ぶ声が聞こえていたので、最後まで気が気ではなかった」と語った。手当て後、赤ちゃんゾウが動き始めた時には涙が出そうだったという。
赤ちゃんゾウは10分ほどすると立ち上がり、治療のため別の場所に移送された。事故のあった場所に戻されると、すぐに母ゾウらと合流した。
マナさんはこれまで多くの交通事故現場で救命活動に当たってきたが、心肺蘇生術を施して生還したのはこのゾウが初めてだったという。