中国と接する北朝鮮の都市、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の会寧(フェリョン)が恐怖に包まれている。
先月に入ってから、忽然と姿を消す人が増え、市内ではデマか真実かわからない噂が飛び交っている。
現地のデイリーNK内部情報筋によると、市内のある住民が今月中旬のある日、忽然と姿を消した。
何らかの病気を患っていたのだが、本人のみならず、家族もろともいなくなってしまい、今に至るまで帰ってきていない。
他にも2家族が、同じように突如として行方をくらました。
姿を消した3家族が、新型コロナウイルスに感染したのか否かは不明だが、患者本人のみならず、家族もろとも連れ去る様子を見た市民の間からは、コロナ感染による隔離を疑う声が上がっている。
市内では、「一家全滅したのでは?」という噂から、「連行して死ぬのを待って、死んだら遺体を埋める」という噂に転じ、
それが今度は「生き埋めにする」などと言った噂となり、市民は恐怖に震えている。
そうこうしているうちに、忽然と姿を消す家族さらに増え、噂に真実味が増してしまっている。
この事態に人々が恐怖を覚えるのは、新型コロナウイルスそのものに対する恐怖に加え、収容所送りを連想させるからだろう。
家族の誰かが政治的に大きな間違いを犯せば、本人のみならず、家族までが管理所(政治犯収容所)送りになることがある。
連行は夜中に行われ、家族は家財道具を残したまま、忽然と姿を消す。
今のところ、消えた家族がどこへ行ったのかは不明なままだ。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20201226-00214509/