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日本赤十字秋田看護大学と短期大学の卒業式が行われ、医療介護の現場を支える学生たちが巣立ちの日を迎えました。10年前、東日本大震災を経験した卒業生のひとりは、この春、ふるさとの宮城県石巻市に戻り、看護師の道に進みます。
卒業式・修了式は新型コロナウイルス対策として保護者は出席せず、卒業生や修了生のみで執り行われました。看護師や介護福祉士、助産師などを目指して学んできた126人。この1年は授業がオンラインとなりましたが、学生たちは主体的に授業に取り組むことができたと振り返りました。
医療介護の現場を支える卒業生たち。安藤広子学長は「社会は大きく変化している。自分が何をしなければいけないのか、物事を見る力をつけてほしい」と激励しました。
災害救護に力を入れるこの大学で学び、特別な思いで卒業を迎えた女性がいます。宮城県石巻市出身の廣田涼香さん。10年前、東日本大震災が起きたのは小学6年生の時でした。卒業後は子どものころからの目標だった看護師として、ふるさと石巻へ戻ります。廣田さんは「震災当時はまだ小学校6年生で大人に助けてもらうだけで自分で何もできなかったという思いがあったので、これからは地元に少しでも貢献できるのかなと思うとすごいうれしいです。この看護師さんにやってもらえたら安心する、ほっとすると思ってもらえるような看護師になりたいなと思います」と話していました。
頻発する自然災害や高齢化に加え、新型コロナウイルスの感染拡大と医療を担う人材への期待とニーズは高まっています。卒業生の半数は県内に残り、それぞれが医療機関や福祉施設で活躍します。