年末の紅白歌合戦でもテーマ曲が披露された細田守監督のアニメーション映画「竜とそばかすの姫」。米国では14日に公開され、米アカデミー賞長編アニメ映画部門でノミネーションも期待されている。この作品を米紙ニューヨーク・タイムズは13日、同紙評論家のおすすめとして特集し、「ゴージャスなアニメ」と絶賛した。 同作品は田舎町に住む女子高生・すずが50億人が集うインターネットの超巨大仮想世界「U」と出会うところから始まる。「ベル」というアバターとしてUに足を踏み入れたすずは、その歌声で仮想世界を魅了するが、突然現れた竜の姿をした謎の存在がすずとUを混乱に巻き込む。 NYタイムズ紙は「いろどりと心は『竜とそばかすの姫』の中で炸裂する。このゴージャスなアニメを見ているあなたの頭の中でもそれは起きる」とこの作品を紹介。人と人がそれぞれの結びつきを見つめ直すことがテーマとなっていると解説した。 「竜とそばかすの姫」は昨年7月にカンヌ国際映画祭でプレミア上映された後、日本で公開された。主人公・すずにはシンガー・ソングライターの中村佳穂が声優初挑戦し、すずの父親は役所広司、幼なじみのしのぶは成田凌、ほかにも佐藤健や染谷将太、玉城ティナ、森山良子らが声優を務めた。 中村が歌うテーマ曲「U」は音楽プラットフォームで1億回を超えるストリーミング再生される大ヒットとなった。 一方、世界的に知られる細田監督は、未来から妹がやってくるという時空の旅の物語を描いた長編アニメ「未来のミライ」で2018年に米アカデミー賞の同部門でノミネートされた。惜しくも受賞はならなかったが、今回リベンジなるか、まずはノミネートが期待される。同賞の候補発表は来月8日に予定されている。
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