東京電力は8日、福島第一原子力発電所1号機で原子炉格納容器内の再調査を開始したと発表した。
今後数か月かけて、水中ロボットを格納容器内に入れ、溶け落ちた「核燃料デブリ」の状況などを調べる。
1号機では2011年3月の事故で炉心溶融(メルトダウン)が起き、核燃料のほぼすべてが溶け落ちたとみられている。
17年の格納容器内調査ではデブリは確認できず、デブリの撮影に成功した2、3号機より状況把握が遅れている。
東電は今回の再調査でデブリを確認し、今後の取り出し方法などを検討したい考えだ。
再調査で使う水中ロボットは6種類あり、超音波でデブリの位置を推定する。
まずは水中ロボットのケーブルが絡まるのを防ぐリングを、3日間かけて格納容器内に取り付ける。
当初は1月12日に再調査が始まる予定だったが、ロボットの線量計が正しい値を示さないなどのトラブルが発生して延期し、原因を調べたり対策を講じたりしていた。
https://www.yomiuri.co.jp/science/20220208-OYT1T50255/