メダル逃した高梨沙羅、川村あんりが涙の謝罪「日本のメディアはメダルに執着しすぎ」の指摘
ルディックスキー・ジャンプ男子個人ノーマルヒル決勝戦が6日に行われ、小林陵侑が今大会の日本勢で初となる金メダルを獲得した。ジャンプ個人の日本勢の金メダルは、72年札幌五輪の笠谷幸生、98年長野五輪の船木和喜に続き3人目の快挙。
【写真】メダルを逃し、涙の謝罪をした17歳の川村あんり選手
金メダル獲得が決まると兄・潤志郎と抱き合い、「一緒に悔しい思い、嬉しい思いもしてきたので嬉しいです。ノーマル個人でいいジャンプができたので次に向かいたい。金メダルの結果を嬉しく思って、次からも頑張りたい」と語った。
頂点に立った選手がいる一方で、悔し涙を流した選手たちがいる。ノルディックスキー・ジャンプ女子で3度目の五輪に臨んだエース・高梨沙羅は合計224・1点の4位。1回目は98・5メートルで5位。2回目は100メートルを飛んで順位を一つ上げたものの、2大会連続での表彰台には届かなかった。
高梨はレース後のインタビューで涙をこらえきれなかった。「いろんな感情が自分の中で混沌としていて、言葉にするのが難しい状態で。1つ言えることは、この4年間でたくさんの方々に支えて頂いて、そのおかげでジャンプをすることができて、結果を出すことができず、本当に申し訳ない気持ちで一杯です」と謝罪すると、その後も「申し訳ない」という言葉を何度も繰り返しました。
「高梨は持てる力を出し切ったと思います。スキーのジャンプは天候状態が大きく影響します。1回目は有利な向かい風が上位5人の中で高梨の時が1番弱かった。2回目はきっちり100メートル飛んで地力の強さを見せたと思います。メダル獲得の期待を周囲からひしひしと感じているので本人は責任を感じていると思いますが、胸を張って帰ってきてほしいです」(スポーツ紙記者)
フリースタイルスキー・モーグル女子に決勝では、17歳の川村あんりが77・12点で5位に。試合後は涙を見せて、「本当にここまで支えてくれた人に感謝しかない。金メダル候補と取り上げてもらったが、メダルを取れなかったので申し訳ない気持ちでいっぱい」と謝罪。
「私もちっちゃい頃から頑張ってきた。諦めなければ、夢は叶うと伝えたい」と声を震わせ、インタビュー直後に「寒い中、ありがとうございました」と報道陣に感謝の想いを伝えたことが話題になった。
海外に駐在する日本人記者は「日本では選手がメダルを逃して謝罪する光景が多すぎる」と指摘する。
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