(略)
コルスンスキー大使は朝からメディアのインタビュー攻め状態にあって、僕が入室した時は、ちょうどロイター通信のインタビューが終わったばかりだった。
サシの会話で本音を語り合いたいと思っていたが、チェルニフツィで見てきたことや、200万を超える人々がすでに国外に出ている状況を中心にウクライナ情勢について話し合っているうちに、
大使の方から、ゼレンスキー大統領が日本国民に向けた演説を、日本の国会内で行う計画があると言ってきた。
ライブになるか収録されたビデオメッセージになるかはまだ確定していないが、それが実現するかどうか、現在、岸田首相のオフィス(つまり官邸か)で検討中とのこと。
その方がNHKやTBSやその他の放送局と一々個別にやらなくて済むでしょう、と。
その場合、日本人にはどのようなテーマに触れた方がいいだろうか、と大使に意見を求められる。
うーん。僕はちょっとだけ考えて、核兵器使用の問題と原子力発電所への軍事攻撃については、我々日本人にとっては他人事ではない強い関心があると思うと答えた。
イギリスやカナダでは議会ですでにゼレンスキー大統領の演説が行われている。大変な反響があったとのことだ。きわめて異例のことだが、そういう場を提供する空気が不可避になりつつある。
https://webronza.asahi.com/national/articles/2022032100004.html?page=2