隠されている「日本男性の状況の異常さ」(毎日新聞)
https://news.yahoo.co.jp/articles/5bd9577abfbdd73f764d43ab6dec69d01dd50c06
本田由紀・東京大学大学院教授は毎日新聞政治プレミアに寄稿した。
毎年、世界経済フォーラムが公表するジェンダーギャップ指数について、「男性を標準として、女性が少ない、女性が劣っている、女性ももっと、というメッセージが、ジェンダーギャップ指数の指標そのものに含まれている。そのメッセージが覆い隠すのは、『日本の男性の状況の異常さ』である」と語った。
本田氏は、「本当は日本の男性たちもシゴトシタクナイのである。本当は嫌なのに、仕事人間・稼ぎ手役割を押し付けられ引き受けてしまっているのが日本の男性たちなのである」と言う。
「そうせざるをえないのは、社会保障が日本では手薄く住居費も教育費も高額であり賃金も上がらない中で死に物狂いで働かざるをえなくなっているということと、労働市場で不利になりがちな女性から男性への家計維持への期待の強さ、そしてメンバーに献身を求める日本の企業の組織風土が背景になっている」と指摘。
「それらを少しずつでも変革・改善し、本当はハタラキタクナイ男性の仕事役割を軽減することが目指されるべきではないだろうか」と語った。