60年代の闘いに打撃受けて登場
統一教会は単なるカルトではない。8月10日の記者会見で田中会長自身が強調したように、「創設以来、共産主義と対峙(たいじ)してきた」。その核心は反共主義であり、統一教会=国際勝共連合だ。背景には何よりも、全世界の労働者民衆の闘いに対する激しい恐怖がある。
1960年の安保闘争では、日本の革命的左翼が歴史の前面に登場した。同年、韓国では4・19革命によって李承晩(イスンマン)政権が打倒された。
翌61年、クーデターで軍事独裁政権を樹立した朴正煕(パクチョンヒ)のもとで、初代中央情報部(KCIA)長官の金鍾泌(キムジョンピル)が統一教会の創始者である文鮮明(ムンソンミョン)を援助し、小さなカルト集団を大組織に育てていった。
朴正煕らは植民地時代の日帝協力者であり、植民地支配者で戦犯だった岸信介、笹川良一、児玉誉士夫らとつながっていた。岸信介は60年安保闘争によって打倒されたが、日帝が新植民地主義的なアジア支配を進める上でのキーパーソンとして生き延びた。岸と統一教会とのつながりは深く、自らの居宅の隣に統一教会・原理研の本部を招き入れるほどだった。
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