https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/212286
大島郡歯科医師会(山口県周防大島町)は8日、周防大島町立橘医院歯科が治療で取り外した歯の詰め物などの
金属を売却した量について「患者数が同規模の歯科に比べて4分の1と少な過ぎる」として、原因の究明を町に求めた。
町は医療廃棄物として処分した可能性を含め、調査している。
同会の岡田秀樹会長(59)によると、詰め物などに使われる金属には金やプラチナなどが含まれ、民間歯科では
定期的に業者に売却している。橘医院の歯科は2001年4月に開設し、医院を所管する町病院事業局が今年3月、院内で
20年間保管されていた約5キロを一般競争入札で約1千万円で売却した。
岡田会長は、年間延べ約3600人が受診する町内の別の歯科で20年間の累計が約20キロだったと指摘。
「橘医院は年間延べ約5千人を診ており、15キロ、3千万円分の町有財産がなくなった可能性がある」としている。
岡田会長から要望書を受け取った藤本浄孝町長は「弁護士に7月末から調査してもらっている」と述べ、
金属の記録を残す仕組みをつくる考えを示した。(川井直哉)