「岸田首相は、国葬での弔辞が“官僚的”だと批判を集めたこともあり、自らの政権の終わりを感じ取っています。つまり、総理大臣を辞めることも視野に入っている状態です。
そのため、たとえ批判を受けようとも、後継者の育成のためということで秘書官交代を敢行しました。周囲は、このタイミングで長男を起用することを考え直すよう、再三説得を試みたのですが、首相は『もういいんだ。決めたから』というひと言だったといいます」
翔太郎氏の人柄はよく、それほど批判の的になることはないという岸田首相の判断もあったという。しかし5日の臨時国会では、立憲民主党の西村智奈美代表代行から「公私混同との批判を招きかねない」と、さっそく批判される事態となっている。
「岸田首相の支持率は国葬が終わってからも底を打たず、下がり続ける一方です。本来であれば解散という伝家の宝刀を抜き、選挙に勝って正統性を確保するところですが、岸田首相には首相を続ける気力が残っておらず、解散のカードを切るに切れないのです」(前出・官邸関係者)
そんな状況のなかの翔太郎氏の秘書官就任。官邸周辺では、「首相の“精神安定”のためだろう」という見方が出ておるという。
「翔太郎さんが秘書官に就任したのは、『官邸と事務所の意思疎通の強化を図るため』という報道が出ていますが、実際は、岸田首相が話し相手が欲しいからだというのです。それほどまでに最近の総理の憔悴ぶりは酷いものがあります」(同前)
この関係者は、そんな岸田首相と翔太郎氏の関係を「まるで逆授業参観ですよ」と苦笑するが、林、平井両大臣も、某レストランでこんな会話を交わしていたという。
「菅前首相は一人で抱え込んで、自分で決めてしまう人だった」
「岸田首相はそういうタイプではないのに、いったい誰に相談しているんだろう。それがわからない」
「長男を秘書官にするのは、これまでは聞いてばかりで自分が話せなかったからだろう」
「長男の“聞く力”に期待だな」。2人はこう語り合ったという。それにしても、一国の首相が息子に尻を叩かれるとは……。
https://news.yahoo.co.jp/articles/731ee34b76d91617f285d64f5cc43603616c20ec