裁判官が直接主張聞く 手術なしで性別変更の裁判で審尋|NHK 静岡県のニュース
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20221014/3030017934.html
浜松市のトランスジェンダーの男性が生殖能力を無くす手術を受けなくても戸籍上の性別の変更を認めるよう求めている審判で、裁判官が直接主張を聞く審尋が行われ、見た目とのギャップで困ったことなどを伝えたということです。
女性として生まれ男性として生活している浜松市の鈴木げんさんは、戸籍上の性別を変更するためには生殖腺を取り除く手術を受ける必要があるとする法律の規定は憲法に違反し、人権を侵害していると主張し、手術を受けなくても戸籍上の性別の変更を認めるよう裁判所に申し立てました。
静岡家庭裁判所浜松支部で14日、裁判官が直接主張を聞く審尋が行われ、鈴木さんと弁護士によりますと鈴木さんは、保育園のころから性別に違和感を感じていたことなどのこれまでの経緯や、ホルモン注射を打って社会的に男性として生活していること、それに公的な書類に「女性」と記載されていて見た目とのギャップで困ったことなどを伝えたということです。
この法律の規定をめぐっては3年前最高裁判所が「憲法に違反しない」とする判断を示した一方で、裁判官4人のうち2人が憲法違反の疑いがあるという意見を述べています。
鈴木さんは「性のあり方は多種多様で自分は手術を望んでいない。戸籍上も生活に即した性別で生きたいしどんな選択をしてもそれが認められる社会になってほしい」と話していました。