イギリスで初のインド系首相が、ちょうどディワーリーのお祭りの最中に誕生したわけですから、インド中が湧きたつのもわかります。
その上、スナク氏はインドの国教であるヒンドゥー教徒であり、カースト(身分制度)においては最上位となるバラモンの家系に属しています。
また、イギリスの下院での宣誓においては、ヒンドゥー教では聖典のひとつとされる古代の叙事詩『マハーバーラタ』の一部でもある『バガヴァット・ギーター』を用いていました。
スナク氏は2017年に国会議員に選出され、一般的には『聖書』を用いる宣誓式を、この『バガヴァット・ギーター』に手を置いて行いました。
イギリスはキリスト教国ですから、この行為は当然ながら多くの国民から反発されました。
当時スナク氏は抗議の声を受けて、自身がヒンドゥー教徒であり、それがアイデンティティーだとコメントしています。
その毅然とした態度はインド国民に感銘を与えました。
彼の執務机には、象の頭を持つインドの神、ガネーシャ像が置かれているといいます。
彼の名「リシ」は、サンスクリット語で「悟りを得た人」を意味します。
「賢者」や「聖人」のニュアンスを含み、同じインド発祥の仏教でいえば「仏陀」にあたる言葉ですから、日本でもその名前からインドの人々が抱く期待は想像できるのではないでしょうか。
スナク氏は結婚しており、ふたりの娘がいることが知られていますが、
そのひとりには『バガヴァット・ギーター』に登場する神の名がつけられているそうです
イギリス新首相は「仏陀(ブッダ)」だった?
https://futabanet.jp/kidan/articles/-/86201