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2016/10/16(日) 09:09:48.12 ID:CAP_USER
共同発表:ウイルス由来のRNAを感知し自然免疫受容体Toll様受容体7(TLR7)が活性化する機構を解明
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20161012/index.html
ポイント
体内に侵入してきたウイルス由来のRNAを感知して自然免疫応答を引き起こすToll様受容体7(TLR7)と呼ばれるタンパク質の立体構造を明らかにしました。
TLR7が2か所の部位でウイルス由来のRNAと低分子リガンド注1)を同時に認識し、活性化される詳細な機構を明らかにしました。
TLR7を標的としたワクチンアジュバント注2)やウイルス感染やアレルギーの治療薬などの設計につながることが期待されます。
東京大学 大学院薬学系研究科の清水 敏之 教授、張 志寛 大学院生、大戸 梅治 准教授、東京大学 医科学研究所の三宅 健介 教授、柴田 琢磨 助教、大阪大学 大学院工学研究科の内山 進 准教授、首都大学東京 理工学研究科の礒辺 俊明 教授、田岡 万悟 准教授らの研究グループは、微生物の侵入を感知して免疫系を活性化するTLR7タンパク質の詳細な立体構造を世界で初めて明らかにしました。
細菌やウイルスなどの病原体に対する感染防御機構として、自然免疫機構が備わっており、TLR受容体が主にその役割を担っています。TLR7はTLR受容体の1つで、ウイルス由来の一本鎖RNAまたは合成低分子リガンドを感知することで、インターフェロン注3)などの産生を促します。そのためTLR7は、抗ウイルス薬、ワクチン、抗がん剤などのターゲットとして注目されていましたが、リガンドを感知する具体的な機構は不明でした。
研究グループは、TLR7が、一本鎖RNA(polyU注4))と2種類の低分子リガンド(グアノシン注5)、loxoribine注6))のいずれか、あるいは低分子リガンドR848注7)に結合した複合体の立体構造を明らかにしました(図1)。その結果、TLR7はそれぞれのリガンドと2:2(または2:2:2)の複合体を形成することで、活性化型の2量体となることが明らかになりました。グアノシン、loxoribineおよびR848などの低分子リガンドは2量体の界面に位置する第1結合部位に、polyU一本鎖RNAはTLR7のリング型構造の凹面の第2結合部位に位置していました(図2)。構造解析と生化学的実験の結果、TLR7はこれらの2種類のリガンドによって協調的に活性化されることが明らかになりました。
これらの知見は、ワクチンアジュバントの開発やウイルス感染やアレルギーなどの治療薬の設計につながることが期待されます。
(以下略)
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20161012/index.html
ポイント
体内に侵入してきたウイルス由来のRNAを感知して自然免疫応答を引き起こすToll様受容体7(TLR7)と呼ばれるタンパク質の立体構造を明らかにしました。
TLR7が2か所の部位でウイルス由来のRNAと低分子リガンド注1)を同時に認識し、活性化される詳細な機構を明らかにしました。
TLR7を標的としたワクチンアジュバント注2)やウイルス感染やアレルギーの治療薬などの設計につながることが期待されます。
東京大学 大学院薬学系研究科の清水 敏之 教授、張 志寛 大学院生、大戸 梅治 准教授、東京大学 医科学研究所の三宅 健介 教授、柴田 琢磨 助教、大阪大学 大学院工学研究科の内山 進 准教授、首都大学東京 理工学研究科の礒辺 俊明 教授、田岡 万悟 准教授らの研究グループは、微生物の侵入を感知して免疫系を活性化するTLR7タンパク質の詳細な立体構造を世界で初めて明らかにしました。
細菌やウイルスなどの病原体に対する感染防御機構として、自然免疫機構が備わっており、TLR受容体が主にその役割を担っています。TLR7はTLR受容体の1つで、ウイルス由来の一本鎖RNAまたは合成低分子リガンドを感知することで、インターフェロン注3)などの産生を促します。そのためTLR7は、抗ウイルス薬、ワクチン、抗がん剤などのターゲットとして注目されていましたが、リガンドを感知する具体的な機構は不明でした。
研究グループは、TLR7が、一本鎖RNA(polyU注4))と2種類の低分子リガンド(グアノシン注5)、loxoribine注6))のいずれか、あるいは低分子リガンドR848注7)に結合した複合体の立体構造を明らかにしました(図1)。その結果、TLR7はそれぞれのリガンドと2:2(または2:2:2)の複合体を形成することで、活性化型の2量体となることが明らかになりました。グアノシン、loxoribineおよびR848などの低分子リガンドは2量体の界面に位置する第1結合部位に、polyU一本鎖RNAはTLR7のリング型構造の凹面の第2結合部位に位置していました(図2)。構造解析と生化学的実験の結果、TLR7はこれらの2種類のリガンドによって協調的に活性化されることが明らかになりました。
これらの知見は、ワクチンアジュバントの開発やウイルス感染やアレルギーなどの治療薬の設計につながることが期待されます。
(以下略)