ヒトの受精卵から作る万能細胞の1つ、「ES細胞」について、京都大学のグループが、
医療に使用できる品質の細胞を国内で初めて作製し、ことしの夏以降、
医療機関で再生医療の臨床研究などに役立てられるということです。
京都大学のグループは医療用のES細胞の作製について去年6月に国の承認を受け、
不妊治療で使われなくなった十数個の受精卵を譲り受けて、管理された学内の施設で作製を進めていました。
そして今月、医療に使用できる品質のES細胞の作製に国内で初めて成功したということです。
こうしたES細胞はことし7月ごろから医療機関に提供できるということで、
再生医療の臨床研究などに役立てられるということです。
再生医療への応用では、国内ではすでにiPS細胞が臨床研究に使われていますが、
海外ではES細胞での臨床研究も盛んに進められていて、国内でヒトに使えるES細胞の必要性が指摘されていました。
記者会見した京都大学ウイルス・再生医科学研究所の末盛博文准教授は
「ES細胞とiPS細胞の特徴を慎重に比較検討しながら、より安全な再生医療の実現につなげていきたい」と話しています。
NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180522/k10011448031000.html