イタリア南部にある、およそ2000年前に火山の噴火で埋没した古代都市ポンペイの遺跡から、装具を身につけた馬を含む3頭の馬の骨が見つかり、専門家は噴火当時の状況を知る貴重な手がかりになると期待しています。
イタリア南部のナポリ近郊にあったポンペイは、1939年前にベスビオ火山の噴火で火山灰に埋もれた古代都市で、当時の町並みなどが残されていることから、貴重な遺跡として世界遺産にも登録されています。
遺跡の発掘作業で、かつて馬小屋だったとみられる場所の地中から3頭の馬の骨が見つかり、このほどメディアに公開されました。
3頭はいずれも火山灰などによって呼吸困難になって死んだとみられるということで、そのうち1頭の骨には石こうが流し込まれ、馬の全身の姿が分かるようになっています。
また、青銅や革でできた装具を身につけた馬も確認されていて、将軍など位の高い人物が所有し、噴火から逃れるための準備をしていたとも考えられるということです。
発掘作業に携わる考古学者は「軍の高官の馬が見つかるという非常に珍しい発見だ。逃げ遅れてしまったのか分からないが、今後の調査で明らかにしたい」と話していて、噴火当時の状況を知る貴重な手がかりになると期待しています。
NHKニュース
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