中国の研究者らが、家族の中にコロナウイルスSARS-CoV-2の感染者が出た家庭の子どもたちを検査した。子どもたちは当然、感染者と密接に接触している。検査の結果、745人中、少なくとも10人にウイルスが発見された。これは、子どもはほぼ感染しないという説に疑問を持たせる結果となった。研究結果は国際学術誌「ネイチャー・メディシン(Nature Medicine)」に掲載された。
感染が確認された子どものうち、39度以上の熱は誰にもなかった。症状としては咳、喉の痛み、鼻づまりが確認された。大人の患者に通常みられる筋肉痛や頭痛といった症状は子どもたちには全くなかった。そのほか、胸部レントゲンに大人の感染特徴である肺炎兆候はなかった。今回検出された感染症例は全て検査結果により発覚したもので、患者が何らかの症状を訴えたものではない。
これを発表した研究者は、子どもが新型コロナウイルスSARS-CoV-2に感染しないという考えは、子どもには典型的な症状がないため発見が難しいことからきているのではないか、との見解を示した。
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