(CNN) 1億年以上前の白亜紀初期に、地面を2足歩行していたと思われる古代のワニの足跡が、韓国で見つかった。当時のワニは現代のワニと同じように4足歩行が一般的だったとされ、この時代に2足歩行のワニが発見されたのは初めて。
足跡は岩盤の上に良好な保存状態で残されていた。長さは18〜24センチ。ワニの体長は最大で3メートルと推定される。
この発見は、韓国と米国の研究チームが11日の科学誌に発表した。「足跡は全て後ろ足のものだった。かかとからつま先までのはっきりした痕跡があり、場所によっては皮膚の痕跡もあった」としている。
韓国では別の場所でも、先史時代の巨大な翼竜類(空飛ぶ爬虫(はちゅう)類)が2足歩行したと思われる足跡が見つかっていた。
しかし今回見つかった足跡は、古代のワニの新種のものだったと研究チームは推測し、「バトラコプス・グランディス」と命名した。このワニの仲間は主に陸上で生活していて、普段は2足で歩いていたが、4足歩行も可能だったと見ている。
2足歩行のワニの仲間は、およそ2億5000万年前から始まる中生代の初期には生息していた可能性が指摘されているが、白亜紀の2足歩行ワニが見つかったのは初めてだった。
研究チームでは、前足の足跡が浅かったために地面に残っていなかった可能性や、ワニが水中にいた可能性についても論議した。しかし足跡が一定の間隔で残っていて、水で押し流された様子もなかったことなどから、2足歩行する新種のワニだったと結論付けた。
https://www.cnn.co.jp/fringe/35155214.html