2022/3/12 06:00
伊藤 壽一郎
農作物の品質や生産性を向上するため、本来の性質や特徴である「形質」を改変し、病害虫や異常気象への抵抗力を高める取り組みは古くから行われてきた。
異なる品種の交配や遺伝子組み換え、ゲノム(全遺伝情報)編集などさまざまな方法があるが、いずれも時間や手間がかかる。だが理化学研究所、京都大などのチームは最近の研究で、
核酸という遺伝情報物質を、スプレーで植物に吹きつけるだけで細胞内の小器官に狙い撃ちで送り込み、形質を左右するタンパク質の合成を効率的に制御することに世界で初めて成功した。
課題が多い従来の改変法
農作物の形質を改変する手法のうち、異種同士を掛け合わせる「交雑」は、味の良い品種と病害虫に強い品種を交配することなどにより、
両方の優れた形質を受け継いだ新品種を作り出す手法だ。ただ、何百、何千もの交配を行って優良種を選抜するため、新品種の開発には長期間かかる。
https://www.sankei.com/article/20220312-ETG2LNQAXNK55E7NESOM7KMOTA/
伊藤 壽一郎
農作物の品質や生産性を向上するため、本来の性質や特徴である「形質」を改変し、病害虫や異常気象への抵抗力を高める取り組みは古くから行われてきた。
異なる品種の交配や遺伝子組み換え、ゲノム(全遺伝情報)編集などさまざまな方法があるが、いずれも時間や手間がかかる。だが理化学研究所、京都大などのチームは最近の研究で、
核酸という遺伝情報物質を、スプレーで植物に吹きつけるだけで細胞内の小器官に狙い撃ちで送り込み、形質を左右するタンパク質の合成を効率的に制御することに世界で初めて成功した。
課題が多い従来の改変法
農作物の形質を改変する手法のうち、異種同士を掛け合わせる「交雑」は、味の良い品種と病害虫に強い品種を交配することなどにより、
両方の優れた形質を受け継いだ新品種を作り出す手法だ。ただ、何百、何千もの交配を行って優良種を選抜するため、新品種の開発には長期間かかる。
https://www.sankei.com/article/20220312-ETG2LNQAXNK55E7NESOM7KMOTA/