https://www.jiji.com/sp/article?k=2017113001269&g=pol
衆院憲法審査会が30日、先の衆院選後初めて開かれ、7月の欧州視察を踏まえ、憲法改正の国民投票の在り方について与野党が意見を交わした。政治的駆け引きに利用されるなど「リスク」を伴うとの認識が与野党双方から示された。安倍晋三首相が改憲発議に意欲を示し、2019年夏の参院選と国民投票の同時実施も取り沙汰される中、拙速な動きをけん制する形となった。
欧州視察団長を務めた森英介会長(自民)は、イタリアの国民投票で改憲が否決され、主導した当時のレンツィ首相が退陣に追い込まれた事例などを報告。「各党の政局的な動きに引きずられ、政権への信任投票になり、拒絶反応から否決された」との分析を紹介した。
公明党の北側一雄氏は「国民投票で過半数を得るのはハードルが高い。極めて重大な政治的リスクを伴う」と指摘した。同党は改憲で慎重な対応を求め、首相とは温度差がある。北側氏は「改憲を目指す政党は深い思慮が必要だ」と改めてくぎを刺した。
立憲民主党の辻元清美氏は「国民のコンセンサスの必要性を感じた。失敗した時のリスクも踏まえて論議しないといけない」と強調。無所属の会の原口一博氏も「憲法は国民が権力を縛るものだ。立憲主義をないがしろにした論議はあり得ない」と訴えた。
自民党からも丁寧な対応を重視する声が上がった。船田元氏は「国民投票での問い方や運動の仕方、広報の在り方など制度改善のため、まだ議論を続けていく必要がある」と主張。中谷元氏は「どんな国を目指すかグランドデザインをつくり、そこから逆算して憲法審査会で議論しないといけない」と語った。
衆院憲法審査会が30日、先の衆院選後初めて開かれ、7月の欧州視察を踏まえ、憲法改正の国民投票の在り方について与野党が意見を交わした。政治的駆け引きに利用されるなど「リスク」を伴うとの認識が与野党双方から示された。安倍晋三首相が改憲発議に意欲を示し、2019年夏の参院選と国民投票の同時実施も取り沙汰される中、拙速な動きをけん制する形となった。
欧州視察団長を務めた森英介会長(自民)は、イタリアの国民投票で改憲が否決され、主導した当時のレンツィ首相が退陣に追い込まれた事例などを報告。「各党の政局的な動きに引きずられ、政権への信任投票になり、拒絶反応から否決された」との分析を紹介した。
公明党の北側一雄氏は「国民投票で過半数を得るのはハードルが高い。極めて重大な政治的リスクを伴う」と指摘した。同党は改憲で慎重な対応を求め、首相とは温度差がある。北側氏は「改憲を目指す政党は深い思慮が必要だ」と改めてくぎを刺した。
立憲民主党の辻元清美氏は「国民のコンセンサスの必要性を感じた。失敗した時のリスクも踏まえて論議しないといけない」と強調。無所属の会の原口一博氏も「憲法は国民が権力を縛るものだ。立憲主義をないがしろにした論議はあり得ない」と訴えた。
自民党からも丁寧な対応を重視する声が上がった。船田元氏は「国民投票での問い方や運動の仕方、広報の在り方など制度改善のため、まだ議論を続けていく必要がある」と主張。中谷元氏は「どんな国を目指すかグランドデザインをつくり、そこから逆算して憲法審査会で議論しないといけない」と語った。