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沖縄県宜野湾市の市立普天間第二小の校庭に13日、米軍機から窓枠が落下した。同市では今月7日にも米軍機の部品とみられる円筒状の物体が緑ケ丘保育園に落下したばかり。相次ぐ落下事故は米軍基地と隣り合わせの生活の危険性を改めて示し、学校関係者らは怒りと不安の声を上げた。
5年と4年の児童2人を同小に通わせている呉屋達巳さん(42)は一報を受けて学校に駆けつけた。「震えが止まらず、ドキドキしている。学校には規制線が張られて立ち入れない。これから体育館で緊急集会があるようだが、まだ詳しいことは分からない。先日も保育園に部品が落ちたばかり。許せない」と怒りをあらわにした。
3年と6年の子供2人が通う会社員男性(39)は「いつか起きると思っていたが、とうとう起きてしまった。こんな思いは沖縄の誰にも味わわせたくない。この事故によって辺野古への移設が加速しないかが一番気がかりだ」と話した。
同小に隣接する幼稚園に孫を迎えに来た男性(68)は「日本にこんな危険な街はない。どこでもいいから早く普天間飛行場を動かしてほしい」と話した。
1996年から2年間、同小で校長を務めた仲村元惟(もとのぶ)さん(80)=宜野湾市=は「保育園に続いてまたですか。恐ろしい。大変なことだ。政府は辺野古移設を早めることばかり言うが全面撤去しかない」と憤った。在任当時に落下物はなかったが、米軍のヘリや軍用機が学校の上空を飛行する時は子供たちは耳を押さえて縮こまっていたという。「やっぱり起きてしまった。子供たちの安全を考えると体育の授業をすることもままならない」と指摘した。
7日に落下事故があった緑ケ丘保育園の神谷武宏園長(55)は保護者から普天間第二小学校で落下物があったという連絡を受けて現場に車で駆けつけた。「まだ保育園の落下事故から1週間たつかたたないかというところでとんでもない。普天間飛行場があり、上空を航空機が飛ぶ限り、こういうことが起こり続ける」と憤った。
宜野湾市の佐喜真淳市長は「とにかくこの危険な現状から解放してほしい。いつまで宜野湾市民をここまで苦しめるのか心の中で怒りを覚える」と話した。現場を視察した同市議会の大城政利議長は「(校庭に)跡がくっきり残っていて衝撃を受けた。あってはならないことで許せない」と語った。【川上珠実、佐野格、遠山和宏】