新型コロナウイルス対策で、感染症の専門家などでつくる分科会は緊急事態宣言が出されていなくても集中的な対策を可能にする「まん延防止等重点措置」を、来週5日から1か月間、大阪府、兵庫県、宮城県に適用する政府の方針を了承しました。
その大阪府が会食の際にマスクを着用する、いわゆる「マスク会食」の義務化を検討しています。
これについて去年の夏からマスク会食を呼びかけてきた神奈川県の黒岩知事は、「これを機にマスク会食が広がることに期待したい」と述べました。
神奈川県の黒岩知事は「マスク会食」を発案し、去年の夏からポスターやチラシなどで呼びかけていて、営業時間の短縮要請でも飲食店に対してマスク会食を推奨することを協力金を支給する条件にしています。
しかし、飲食店の利用客などからは否定的な意見も多く、神奈川県内でも定着しているとはいえないのが現状です。
そうした中で、大阪府が義務化を検討していることについて黒岩知事は「多くの人がマスク会食が感染拡大防止に重要だという意識を共有する良いチャンスで期待している。マスク会食が広がれば、感染拡大を抑えながら経済活動を回すことができるのではないか」と述べました。
一方で義務化については、利用者や店にどこまで協力を求めるのか難しいとして、「神奈川県としては強制ではなく、マスク会食は楽しいと思ってもらえるような呼びかけをしていきたい」と話しています。
大阪府が「マスク会食」の義務化を検討していることについて都内の居酒屋の経営者からは、店側が客に理解を求めるのは難しいという声が聞かれました。
東京・新橋の居酒屋の店主、山科昌彦さんは「マスク会食」の義務化について「感染対策という面ではいいことだと思うし、もし東京でも義務化が検討されるようなことになれば従うと思います」と話していて、一定の理解を示しています。
一方で、店側が客に義務化について理解を求めるのは難しいと感じていて「楽しく飲食してもらいたいのに、マスクを着用するよう何度もお願いすることになれば客が不快な気持ちになるかもしれないし、面倒くさいからもう店に行くのをやめようと思われるのも怖いです」と話しています。
そのうえで「感染対策は客側にも理解してもらって進めるべきものだと思うので、『マスク会食』が東京でも義務化されることがあるなら、行政にはしっかりとみんなが理解できるように説明をしてもらいたいです」と話しています。
「マスク会食」について、感染症に詳しい近畿大学医学部の吉田耕一郎教授は「どうしても誰かと食事をしなければいけない状況がある人は、マスク会食をすればいいし、やらないよりはやった方がいいと思う。ただ、お酒を飲みながら楽しもうという時に、マスクの着用を100%、守るのは無理だと思うし、マスク会食をすれば、誰もが食事に繰り出してもいいということではない。再び感染が拡大するなかで、国や大阪府は人の流れを止める強いメッセージを一刻も早く出すべきだ」と指摘しています。
「マスク会食」の義務化について、東京・新橋の街の人からは賛成、反対の両方の意見が聞かれました。
賛成だという60代の会社員の男性は「感染が広がる要因の1つに飲食店での会食があると思うので『マスク会食』の義務化は必要だと思います。義務化されれば当然従います」と話していました。
また、80代の女性は「感染対策としてマスクは有効だと思うので義務化されるなら賛成です。食べる時だけマスクを外せばいいと思います」と話していました。
一方、反対だという20代の会社員の男性は「『マスク会食』の義務化は正直、やりすぎだと思います。会食の人数を制限するとかもっとほかの対策を考えた方がいいと思います」と話していました。
また、60代の会社役員の女性は「ひと言で言ってナンセンスだと思います。マスクの着用は個人の自覚の問題なので、義務化するようなことではなく、おのずと協力しあうようにして感染を収束に向かわせるべきだと思います」と話していました。
このほか、20代の大学生の女性は「食事中にずっとマスクをつけるのは難しいと思います。それにそこまでして会食する必要もないかと思います」と話していました。
NHKニュース
04月01日 18時06分
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210401/1000062504.html
その大阪府が会食の際にマスクを着用する、いわゆる「マスク会食」の義務化を検討しています。
これについて去年の夏からマスク会食を呼びかけてきた神奈川県の黒岩知事は、「これを機にマスク会食が広がることに期待したい」と述べました。
神奈川県の黒岩知事は「マスク会食」を発案し、去年の夏からポスターやチラシなどで呼びかけていて、営業時間の短縮要請でも飲食店に対してマスク会食を推奨することを協力金を支給する条件にしています。
しかし、飲食店の利用客などからは否定的な意見も多く、神奈川県内でも定着しているとはいえないのが現状です。
そうした中で、大阪府が義務化を検討していることについて黒岩知事は「多くの人がマスク会食が感染拡大防止に重要だという意識を共有する良いチャンスで期待している。マスク会食が広がれば、感染拡大を抑えながら経済活動を回すことができるのではないか」と述べました。
一方で義務化については、利用者や店にどこまで協力を求めるのか難しいとして、「神奈川県としては強制ではなく、マスク会食は楽しいと思ってもらえるような呼びかけをしていきたい」と話しています。
大阪府が「マスク会食」の義務化を検討していることについて都内の居酒屋の経営者からは、店側が客に理解を求めるのは難しいという声が聞かれました。
東京・新橋の居酒屋の店主、山科昌彦さんは「マスク会食」の義務化について「感染対策という面ではいいことだと思うし、もし東京でも義務化が検討されるようなことになれば従うと思います」と話していて、一定の理解を示しています。
一方で、店側が客に義務化について理解を求めるのは難しいと感じていて「楽しく飲食してもらいたいのに、マスクを着用するよう何度もお願いすることになれば客が不快な気持ちになるかもしれないし、面倒くさいからもう店に行くのをやめようと思われるのも怖いです」と話しています。
そのうえで「感染対策は客側にも理解してもらって進めるべきものだと思うので、『マスク会食』が東京でも義務化されることがあるなら、行政にはしっかりとみんなが理解できるように説明をしてもらいたいです」と話しています。
「マスク会食」について、感染症に詳しい近畿大学医学部の吉田耕一郎教授は「どうしても誰かと食事をしなければいけない状況がある人は、マスク会食をすればいいし、やらないよりはやった方がいいと思う。ただ、お酒を飲みながら楽しもうという時に、マスクの着用を100%、守るのは無理だと思うし、マスク会食をすれば、誰もが食事に繰り出してもいいということではない。再び感染が拡大するなかで、国や大阪府は人の流れを止める強いメッセージを一刻も早く出すべきだ」と指摘しています。
「マスク会食」の義務化について、東京・新橋の街の人からは賛成、反対の両方の意見が聞かれました。
賛成だという60代の会社員の男性は「感染が広がる要因の1つに飲食店での会食があると思うので『マスク会食』の義務化は必要だと思います。義務化されれば当然従います」と話していました。
また、80代の女性は「感染対策としてマスクは有効だと思うので義務化されるなら賛成です。食べる時だけマスクを外せばいいと思います」と話していました。
一方、反対だという20代の会社員の男性は「『マスク会食』の義務化は正直、やりすぎだと思います。会食の人数を制限するとかもっとほかの対策を考えた方がいいと思います」と話していました。
また、60代の会社役員の女性は「ひと言で言ってナンセンスだと思います。マスクの着用は個人の自覚の問題なので、義務化するようなことではなく、おのずと協力しあうようにして感染を収束に向かわせるべきだと思います」と話していました。
このほか、20代の大学生の女性は「食事中にずっとマスクをつけるのは難しいと思います。それにそこまでして会食する必要もないかと思います」と話していました。
NHKニュース
04月01日 18時06分
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210401/1000062504.html