東京都の小池百合子知事は15日、東京オリンピック(五輪)に合わせて来日している国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長と都庁で会談した。バッハ会長は「五輪まで残り8日だが、あらゆるリスクを避けて都民の安全に貢献したい」と強調した。
バッハ会長が都庁を訪れるのは昨年11月以来。IOCの副会長で東京大会の準備を統括するジョン・コーツ調整委員長らと訪れ、この日に69歳の誕生日を迎えた小池知事に花束を贈呈する一幕もあった。
冒頭公開された会談で、小池知事は「大会関係者は人数を絞って(来日して)いただいた」と言及。コロナ対策のルールをまとめたプレーブック(行動規範)に基づいて安全安心な大会にするとして、「大会が希望の明かりとなって世界に届けたい」と語った。
これに対し、バッハ氏は、選手へのコロナの検査が8千件を超えたと説明。そのうち陽性は3人だとするデータを示した上で、「3人はすぐに隔離されて、濃厚接触者も基準に従って管理されている。選手村の他の住人や日本人へのリスクはゼロだ」と持論を述べた。ただ、バッハ氏はこのデータの出所などを明らかにしていない。
バッハ氏はまた、都民に対して「ぜひ東京の皆様にはアスリートを温かく歓迎していることを示して頂きたいし、応援してほしい。たとえ日本語であっても、歓迎されているということを感じさせて頂きたい」と求めた。(軽部理人)
朝日新聞
2021年7月15日 21時57分
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