安倍政権が現代の奴隷労働・人身売買=外国人技能実習制度を拡大-外国人実習生の過労死は日本人の5倍超
http://bylines.news.yahoo.co.jp/inoueshin/20140719-00037536/
【安田浩一氏談、文責=井上伸】 2014年7月19日 19時29分
(冒頭略。全文はソースにて)
過労死は日本の長時間過密労働が生み出すものですが、さらにそれを何倍も上
回っているのが外国人研修生・技能実習生の置かれている現実なのです。アメ
リカ国務省も「2013年人身売買報告書(日本に関する報告)」(2013年6月19日)
の中で、「日本政府は、政府が運営する技能実習制度における強制労働の存
在について、実務と政策のいずれを通じても対処しなかった」と批判していま
す。安倍政権が「外国人が日本で活躍できる社会へ」と言うのならば、日弁連
が指摘しているように「外国人技能実習制度の早急な廃止」こそ必要なのです。
全労連は2012年3月25日に東京・神田で「外国人実習生問題シンポジウム」を開
催しています。(中略)ここでは安田浩一氏による実態告発の一部を最後に私
のメモから紹介しておきます。…
時給は1年目が200円、2年目が300円で、勤務時間は午前7時から午後10時ま
でが定時。しかし実際は深夜12時過ぎまで続き、なんと深夜12時以降は時給で
なくボタン1個をつくるごとに5円などという完全ノルマ制になっているとこ
ろがありました。休日は月に1度のみで、彼女たちはパスポートを取り上げら
れ、自由な外出も許されず、真冬に取材したのですが、住まいはあばら家です
きま風が吹き放題なのに、ストーブもエアコンもなく、お湯もでないので、彼
女たちはダウンジャケットを着て部屋の中にいて、私が帰ろうとしたら、お湯
を沸かし出して、どうするのか見ていたら、沸かしたお湯を2リットルのペッ
トボトルに詰めて、それを抱えて湯たんぽ替わりにして布団の中にもぐりまし
た。どうりで部屋の中に空のペットボトルが置いてあったなと思っていたので
すが、そういう尋常でない状況があったわけです。
外国人研修生・技能実習生の雇用契約書の中に、とんでもないことが書かれて
いるところもありました。その雇用契約書には、「会社の言うことは絶対に守
らなくてはいけない」「定められた休日以外は休んではいけない」、そして、
「男女交際をしてはいけない」「妊娠してはいけない」という文言までありま
した。ここで働いているのは、20代、30代の大人です。恋愛も妊娠もなぜ会社
に否定されなければならないのでしょうか。
工場の壁に表が貼ってあって、外国人研修生・技能実習生の名前が一人ひとり
書いてありました。その表には、1日に何回トイレに行ったかを書き込んでい
るのです。1回トイレに行ったら1分間で70円の罰金と書いてある。後で調べ
てみたら実際には罰金は徴収されていなかったのですが、現場の外国人研修生・
技能実習生に対して脅しとしてトイレの回数と時間まで拘束することで、1
分でも長く働かせようとしていたわけです。
深刻なのがパワハラ、セクハラです。工場の敷地に外国人研修生・技能実習生
がズラリと並べられていて、この工場の専務が右から順番にビンタしていくの
です。パンパンッとかなり大きなビンタの音が工場に響いていて、私が駆けつ
けたので途中でやめましたけど、なぜビンタをしているのか?と聞くと、「こ
いつらが生意気なんだよ。日本人と同じ給料にしろと迫ってきたんだ」と言う
のです。
そして、セクハラはより一層深刻なものがあります。20代の女性のケースを取
材したことがあります。そこの経営者が「君は工場で働かなくていいから、う
ちの手伝いをしろ」と言って、経営者の家の掃除や犬の散歩などをその女性に
押しつけました。そして、夜になるとその経営者がやってきて、彼女は抵抗し
たのですが無理やりレイプされてしまったわけです。それから彼女はお金を稼
いで帰国しなければならないために経営者にさからえず、そうした行為が続い
たわけです。経営者は行為を終えると枕元に1万円を置いたそうです。彼女は
その1万円を受け取るかどうか迷ったそうです。迷った末に受け取る道を選び
ました。彼女はお金を稼いで帰国する必要があったからです。