最近の統合失調症治療のムーブメントとして、イギリスの事例とか真似て、患者をなるべく地域とかの社会に溶け込ませて、
そこで自立させようというふうになって来ているようです。
それは、社会が開放的に出来ていて、異質な人間が入ってきても大丈夫なタイプの社会(牧畜民タイプの欧米社会とか)な
らうまく機能するでしょう。
しかし、日本のように、同質な人間同士で固まり合って住み、外部からの異質な人間の加入を厳しく拒絶したり、内部で自分
たちの足を引っ張る病人をいじめて村八分にするのが大好きな村社会(稲作農耕民タイプ)ではうまく機能するとは思えません。
日本では、ネットの掲示板とか見ても、健常者による統合失調症患者に対する憎悪の感情で溢れていて、患者は死ね死ね死ね
の連呼になっており、とうてい患者が健常者と一緒
に暮らしていけるとは思えません。
例えば、首都圏とかで家賃が高いので、現状から脱出するために安価な分譲マンションを買ったとして、分譲マンション引っ越し
とかだと、管理組合から新入住民のことをあれこれ聞かれて、そのうち統合失調症にかかっていることが分かると、気違いは害
毒を垂れ流すからマンションから出て行け、邪魔だと言われて、マンションを売って出ていかねばならないことが予想されます。
患者の症状が軽くなっても入院させっぱなしというのは、医療費増大で好ましくないですが、患者をある程度社会から隔離して、
村社会からのいじめを防止する住居を確保することは、日本社会では必要な気がします。
何らかの形で患者向けの隔離団地とか隔離住宅を、市街地からちょびっと外れた丘の上とかに建てるか借りて、病識ありの患
者たちが集まって生きていけるようにしてもらえた方が良いかなと思っています。
無論、中には大きな会社や官庁に就職した後に病気になった人も居て、そういう人たちの場合は、会社や官庁の組織の中で暮
らすということも考えられます。しかし、そういうのは社会的に上流階級の人で、また何とか仕事をしていても、そのうち体調不良
で会社や官庁を休職し、解雇されるというパターンになることが考えられ、一旦外部に出されると縁を切られてしまい、患者は一
人ぼっちになります。そうした場合の隔離された患者の受け皿となる住居も必要だと思います。
統失患者は一人でいるのを好み、デイケアとかの集団活動には向かないので、そうした活動をしないで済む、一人一戸でプライ
バシー保護ができる住居が必要です。その意味では従来のグループホームは集団社会ですので、統失患者の一人で居たいと
の思い、プライバシー保護には向きません。
外部村社会からの嫌がらせを受けないように、患者社会内部で完結する個室式の療養所、団地が必要だと思います。別に新築
である必要は全然なく、築年数が長期間経過して人気の無い団地とかで最低限のリフォームをするので良いと思います。
統合失調ケアマンションとか既存の古い安価なワンルームマンションをリフォームして作るのも費用を安く押さえることが出来て
良いと思います。
何がともあれ患者は日本健常者村社会からの隔離が必要です。外部の健常者から嫌がらせを受けないためにも、安定した精
神状態で生活出来るようにするなどです。
軽度でなく重度の統失患者の場合は、暴れたり、刃物を持ったり危険なことが多いので、病院での入院が必要だと思います。
入院で症状が落ち着いた時、どこに住むがが問題になるのだと思います。それが健常者の村社会からの隔離住宅とするのが
良いのではないでしょうか。