>>62 (それら以外の記事の抜粋)
「ウォトカの飲み過ぎは、言わば、ロシアの伝統的な生活習慣病です」(同)
ロシア政府の統計調査によれば、ロシア人は一人当たり年に18gものウォトカを飲んでいる。が、
これはあくまでも公的な数字で、現実には“闇”や自家製のウォトカが大量に出回っているので、
実際は20g以上とも言われている。
「世界保健機関の統計によれば、国民一人当たりの酒量が年間8g以上になると、その国には
全般的な健康障害が起こると指摘されています。加えて、ロシアではビールの過飲も甚だしく、
それが男性の精力を減退させ、少子化を加速させているという専門家の指摘もあるのです」(同)
アルコール以上に深刻なのは、麻薬禍の問題だ。ロシア政府高官が言う。
「国内の病院に登録されたモルヒネやコカイン等の麻薬患者は、65年には1万5000人くらいだった
のが、70〜80年代に激増し、さらにこの10年間で何と10倍にも増え、ついに50万人に達している
んです」
ロシア人ジャーナリストはこんなデータを示す。
「09年の自殺率は世界最高レベルで、人口10万人当たり30.4人です。ちなみに、世界第4位までが
すべて旧ソ連圏。日本でも年々、自殺者の増加が問題視されているようだが、それでも24.4人で
6位でしょ。しかも、ロシアは殺人事件による死者が年間8万人、交通事故死は3万人もいる。ロシア
ではとにかく命が浪費されています」
「09年にロシアの空港等で摘発された爆薬は、何と総計50d。これは魚雷を200本作れるほどの量
です。そして、発生したテロ事件は786件。10年の統計はこれを上回るはず」(同)
この他、犯罪を犯して逮捕される者は年間約300万人。それどころか、警官や税官吏、裁判官、
刑務官など、法律を守らねばならない側の犯罪率は世界一だ。こんな調子だから、受刑者は人口10
万人当たり810人にものぼり、監獄は定員の10倍などというのはざら。そのため、超満員の監獄で
結核が蔓延するなど、環境は劣悪である。