2018-09-26 12:12
中国は日本以上の学歴社会だ。より良い大学に入るために学生は毎日遅くまで勉強に励んでいる。その影響は小学生にまで及んでおり、知識を詰め込む教育が小学校から行われている。中国の教育方針に対しては賛否両論が存在するものの、多くの中国人が子どもの教育に大きな感心を抱いているのは事実だ。
中国メディアの捜狐23日、「ゆとり教育を導入した日本は問題にぶつかったが、中国はゆとり教育を取り入れる必要があるのだろうか」と疑問を投げかける記事を掲載し、日本の「ゆとり教育」について紹介している。
日本ではすでに「ゆとり教育」は終わっており、「脱ゆとり教育」へと舵を切っているが、記事は日本の「ゆとり教育」がもたらした弊害について、良い大学に進学したいと思う人は公立ではなく、「私立の学校」へ通うようになったことを指摘。
その費用は保護者が負担することになるため、私立学校は利益を増やし、公立学校と私立学校の格差が拡大したと強調した。さらに、放課後に「学習塾」や「進学塾」に通う学生の数も増え、結果的に家計に与える負担が大きくなったと分析した。
続けて記事は、「国民全体の学力低下」と「教育費の負担増による出生率の低下」という問題こそ、ゆとり教育がもたらした最大の弊害であると指摘。経済協力開発機構(OECD)が行っているPISAと呼ばれる国際的な学習到達度に関する調査の結果を紹介し、
日本の子どもたちの学力が低下したことを指摘。また、所得水準の低い家庭の子どもは私立の学校や学習塾に通うのが難しいため、私立学校と学習塾に通う子どもとの学力の差が拡大したと強調した。
中国でも近年は詰め込み教育の是非について議論する声が存在するが、記事は「日本のゆとり教育の例は中国にとっても大いに参考になる」とした。知識を詰め込むだけの教育も問題があるかも知れないが、
ゆとりがありすぎても問題が出てくると言えるだろう。今後、中国の教育がどのように変化していくのだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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