2018-10-02 15:12
中国メディア・東方網は9月29日、「排気量0.6リッターの自動車が日本で飛ぶように売れるのに、どうして中国では売れないのか」とする記事を掲載した。
記事は、「日本では黄色いナンバープレートを付けた、小柄な自動車が大通りから小さな路地まで走っているのを常に見かける。これは排気量660cc以下の軽自動車という車種で、日本では非常に売れているのだが、なぜ中国国内では人気が出ないのか」と疑問を提起した。
そのうえで、日本で軽自動車が人気を集める理由として、日本の家庭ではすでに「一家に1台」の時代が過ぎ、一家に2台、3台と自動車を持つようになっており、個人の足代わりになれば十分というニーズが大きくなっている点を挙げた。
また、車両価格と維持費の安さ、小回りが利くことから主婦や高齢者でも運転がしやすいという利点もあるとしている。
一方で中国では、かつて奇瑞QQが800ccの小型車を発売した際に「こんな排気量の少ない車は貧乏くさい」、「エアコンを運転したら坂を登れないのではないか」などと言った意見が出たと指摘。
それが660ccとなればなおのこと「チープで粗雑、メンツが保てない」といった印象を抱かれがちであるとし、この考え方が変わるまでにはなおも一定の時間が必要だと伝えた。
そして、中国では排気量が少ない自動車はますます少なくなっており、たとえ各メーカーが技術的に超小型車を製造できたとしても、中国市場のニーズは決して大きくはならないとしている。
先日、早い時期から「アルト」を引っ提げて中国市場に進出し、人気を集めてきたスズキが、中国市場からの撤退を決定した。その背景にはまさに、今の中国では大きな排気量の自動車に人気が集まり、コンパクトな自動車への関心がますます低下していることがあると言われる。
今まさに「大きいことはいいことだ」の中国市場において、コンパクトな自動車がブームになる時期はいつかはやってくるだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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