火星探査機「キュリオシティ」が撮影した画像から作成したパノラマ映像が発表された。
これまで360度をワンショットで捉えた画像は公開されていたが、
風景を見渡す臨場感たっぷりの映像が公開されたのはこれが初めて。
見ていると、自分が火星の地表に立っている気にさせられる。
〈NASAジェット推進研究所が発表〉
その映像は、米国カリフォルニア州にあるNASAジェット推進研究所が発表したもの。
2012年に火星に到着した探査機キュリオシティが、2017年10月25日に撮影した16の画像を元に作られている。
〈クレーター内の高台からの眺め〉
撮影時のキュリオシティは直径154kmのクレーターの中にいたが、そこは高さ327mの高台だったので、
クレーターの外の様子も写っている。
山脈のように見えているのは、クレーターの外周の盛り上がり。大気が非常に薄いので、
クレーターの外にある遥か彼方の山も見える。
〈パノラマ化された画像は初めて〉
NASAの科学者Ashwin Vasavada氏によれば、
「キュリオシティがこれまで探検した場所をパノラマで一望するのは、我々にとっても初めてのこと」であるそう。
発表された映像には、キュリオシティの着地点や、その後の移動経路が線で示されている。
通常、火星の地表面は赤っぽく映るが、この映像では色調が調整されている。
火星の岩や石と同じものが地球上でどんな色に見えるかをシミューレートし、
我々の感覚で捉えられる色に直してあるとのこと。
探査機キュリオシティは機械の老化や損傷が進んでいるが、現在も任務を遂行している。
海外メディアによれば、先週も大量の観測データがNASAに送られて来たそうだ。
関連動画
Curiosity at Martian Scenic Overlook
IRORIO_JP
https://irorio.jp/sophokles/20180204/437354/